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檀家をやめるには?手順・離檀料・トラブルを避けるポイント

2026.04.06
2026.04.06

「檀家をやめたいけれど、何から始めればいいのか分からない」「お寺に伝えたら怒られるんじゃないか」。
そんな不安を抱えていませんか?

実は、こうした悩みを抱えている方はとても多いです。
株式会社ディライトが2025年2月に実施した檀家制度に関する意識調査では、約9割の方が「離檀を考えたことがある」と回答しています。
檀家をやめたいと感じることは、決して珍しいことでも、後ろめたいことでもありません。

この記事では、檀家をやめるための具体的な手順、離檀料の相場、そしてトラブルを避けるためのポイントを、できるだけ丁寧にお伝えしていきます。

【この記事の結論】檀家をやめる手順と費用の目安

項目内容
離檀の手順①親族の同意 → ②新しい納骨先の決定 → ③菩提寺へ相談 → ④行政手続き(改葬許可) → ⑤閉眼供養・改葬
離檀料の相場5万〜20万円(※法的な支払い義務はなし)
費用の総額目安30万〜75万円(離檀料・墓石撤去・新しい納骨先などを含む)
トラブル回避の鍵「やめる」と事務的に伝えず、これまでの感謝を第一に伝えること
檀家をやめる8つのステップ
離檀は怖くない。親族の合意から改葬まで8ステップで整理すれば、2〜6か月で円満に進められます。まず全体像を把握することが第一歩です。
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檀家をやめる「離檀」とは?まず知っておきたい基本知識

離檀の意味と檀家制度のしくみ

離檀(りだん)とは、菩提寺(ぼだいじ=先祖代々のお墓があるお寺)との檀家関係を解消することです。
多くの場合、お墓の移転や撤去をともないます。

そもそも檀家制度は、江戸時代の「寺請制度(てらうけせいど)」に由来しています。
当時はすべての人がいずれかのお寺に所属する義務がありました。
現在はそのような法的義務はなく、檀家関係はあくまで任意の関係です。

ここでよくある疑問が、「墓じまい」と「離檀」の違いです。

  • 墓じまいはお墓を撤去し、墓地の区画を更地に戻すこと
  • 離檀は菩提寺との檀家関係そのものを解消すること

セットで行うことが多いのですが、厳密には別の手続きです。
墓じまいだけして檀家関係を続けるケースや、納骨堂を利用したまま離檀するケースもあります。

離檀を考える人が増えている背景

先ほどご紹介したディライト社の調査によると、離檀を考える理由のトップは「費用が高い」(64%)。次いで「お寺との付き合いが負担」(47%)でした。
檀家の年間費用は1万〜5万円が最も多い層ですが、約8割の方が費用負担を感じているという結果も出ています。

さらに、檀家を継ぎたいかという質問に対しては、「進んで継ぎたい」と答えた方はわずか2%
「できれば継ぎたくない」が33%、「仕方ないので継ぐ」が38%と、合わせて7割以上が消極的でした。

少子高齢化、都市部への人口集中、ライフスタイルの多様化。
こうした時代の変化の中で、先祖代々続いてきた檀家のかたちを見直す方が増えています。
離檀は信仰心の否定ではありません。
ご自身やご家族にとって、最善の供養のかたちを探すための前向きな選択です。

檀家をやめるための手順を8ステップで解説

離檀の手続きは、大きく8つのステップに分かれます。
全体像を把握しておくだけで、心の準備がずいぶん変わります。

ステップ1〜3:家族・親族の合意形成と新しい納骨先の検討

ステップ1:家族・親族に相談し、合意を得る

離檀で最も大切なステップは、実はお寺への相談ではなく家族・親族の合意形成です。
先祖代々のお墓に対する思いは人それぞれ。
「なぜやめたいのか」を具体的に伝え、全員が納得するまでしっかり話し合いましょう。

たとえば、「年間の護寺会費や法要のたびにかかる費用が負担になっている」「お墓の後継者がいない」「遠方でお参りに行けない」など、具体的な理由を共有すると、理解を得やすくなります。

ステップ2:新しい納骨先を検討する

離檀を決める前に、ご遺骨の新しい行き先を考えておく必要があります。
主な選択肢は以下のとおりです。

納骨先の種類特徴費用の目安
永代供養墓お寺や霊園が永続的に管理・供養10万〜150万円
樹木葬樹木をシンボルとした自然葬5万〜100万円
納骨堂屋内型の納骨施設10万〜150万円
散骨海や山などに遺骨を撒く5万〜30万円
手元供養ミニ骨壺などで自宅に安置数千円〜数万円

ステップ3:改葬先を決め、受入証明書を取得する

新しい納骨先が決まったら、その管理者から「受入証明書」を発行してもらいます。
この書類は、後の行政手続きで必要になります。

ステップ4〜5:菩提寺への相談と離檀の申し入れ

ステップ4:菩提寺の住職に離檀の意向を伝える

心理的に最もハードルが高いステップかもしれません。
でも、ここで大切なのは感謝の気持ちを第一に伝えることです。

電話やメールではなく、できれば直接お会いして伝えましょう。
以下のような伝え方を参考にしてみてください。

「長年、先祖代々のご供養をいただき、本当にありがとうございました。本来であれば今後もお世話になりたいのですが、○○(遠方に住んでいる・後継者がいない等)の事情があり、やむを得ず改葬を考えております。」

事務的に「やめます」と伝えるのではなく、これまでの感謝を丁寧にお伝えすれば、話が通じないということはまずありません。

ステップ5:離檀料や閉眼供養について相談する

住職に離檀の意向をお伝えした後、離檀料(感謝のお布施)や、お墓から魂を抜く「閉眼供養(へいがんくよう)」の日程について相談します。
金額に迷ったら、「お気持ちとしていくらお包みすればよいでしょうか」と率直にお聞きするのも一つの方法です。

ステップ6〜8:行政手続き・墓じまい・新しい納骨先への改葬

ステップ6:市区町村に改葬許可を申請する

墓地、埋葬等に関する法律に基づき、現在のお墓がある市区町村の窓口で改葬許可申請を行います。
必要な書類は主に3つです。

  • 改葬許可申請書(市区町村の窓口やWebサイトで入手)
  • 埋葬証明書(現在のお墓の管理者が発行)
  • 受入証明書(新しい納骨先の管理者が発行)

書類が揃えば「改葬許可証」が交付されます。
手数料は数百円〜1,000円程度と、ここはそれほど費用がかかりません。

ステップ7:閉眼供養を行い、墓石を撤去する

改葬許可証を取得したら、菩提寺で閉眼供養(魂抜き)を行います。
その後、石材店に依頼してお墓の撤去と区画の原状回復を行います。

ステップ8:新しい納骨先にご遺骨を改葬する

改葬許可証を新しい納骨先に提出し、ご遺骨を納めます。
新しいお墓の場合は「開眼供養(かいげんくよう)」を行うのが一般的です。

ここまでの全体の流れを、期間の目安とともに整理します。

ステップ内容期間の目安
1〜3親族の合意・納骨先の検討・受入証明書取得1〜3か月
4〜5菩提寺への相談・離檀料の相談2週間〜1か月
6改葬許可申請数日〜2週間
7〜8閉眼供養・墓石撤去・改葬2週間〜1か月

全体で2〜6か月程度が目安です。焦らず、一つひとつ進めていきましょう。

離檀料の相場はいくら?支払い義務と費用の目安

離檀料の相場は5万〜20万円が目安

離檀料とは、長年お墓を守りご供養いただいたお寺へ、感謝の気持ちとしてお渡しするお布施のことです。
「離檀料」という名前が定着していますが、本質的にはこれまでのご縁への「お気持ち」です。

一般的な相場は法要1〜3回分にあたる5万〜20万円程度
宗派、地域、お寺との関係性によって異なりますが、この範囲に収まることがほとんどです。

離檀料に法的な支払い義務はある?

結論から言うと、離檀料に法的な支払い義務はありません
檀家関係はあくまで寺院と檀家の間の任意の関係であり、離檀料の支払いを法的に強制される根拠はないのです。

ただし、何十年、場合によっては何世代にもわたってご先祖のご供養をしていただいたことは事実です。
法的義務の有無にかかわらず、無理のない範囲で感謝の気持ちをお包みするのが、円満な離檀への近道です。

離檀料以外にかかる費用の全体像

離檀・墓じまいにかかる費用は、離檀料だけではありません。
全体の費用を把握しておくことで、計画が立てやすくなります。

費用項目金額の目安
離檀料5万〜20万円
閉眼供養のお布施3万〜10万円
墓石の撤去・区画の原状回復1㎡あたり10万〜20万円
改葬許可の行政手数料数百円〜1,000円
新しい納骨先の費用数万〜150万円(種類による)

総額の目安は30万〜75万円程度
新しい納骨先の種類によって大きく変動します。
事前に見積もりを取り、全体の予算を把握しておくと安心です。

離檀でよくあるトラブル事例と回避するためのポイント

高額な離檀料を請求されたケース

国民生活センターの見守り新鮮情報でも注意喚起されていますが、離檀の際に想定外の高額請求を受けるケースが報告されています。

たとえば、墓じまいをお寺に申し出たところ離檀料として100万円を請求されたという事例。
支払えないと伝えると、「墓の移転に必要な埋葬証明書に印鑑を押さない」と言われてしまったケースもあります。
また、過去帳に記載されている人数分の費用として700万円を請求されたという極端な事例も。

国民生活センターによると、墓・葬儀サービスに関する相談は年間約1,000件前後寄せられており、離檀料に関するトラブルもその中に含まれています。

親族間で意見がまとまらないケース

もう一つ多いのが、家族・親族の間での意見の対立です。
「先祖代々のお墓を手放すなんて」「ご先祖様に申し訳ない」。こうした感情的な反対が出ることは珍しくありません。

私が相談を受ける中でも、ご本人は離檀を希望しているのに、親族の反対で身動きが取れないというケースは少なくありません。

こうした場合は、感情論ではなく、具体的な事実を共有することが効果的です。

  • 年間の護寺会費・法要費用の合計額
  • お墓の後継者がいないという現実
  • 遠方でお参りに行けない状況
  • 離檀しても故人への供養は続けられるという事実

時間がかかっても、全員が納得できるまで話し合うことが大切です。

トラブルを未然に防ぐ5つのポイント

離檀で揉めないために、以下の5つのポイントを意識してください。

  1. 電話やメールではなく、対面で丁寧にコミュニケーションを取る
  2. 「やめます」ではなく、感謝の気持ちを第一に伝える
  3. お寺に話す前に、親族全員の同意を得ておく
  4. 新しい納骨先を決めてから話を進める
  5. 高額請求など困った事態になったら、専門家(弁護士・行政書士・葬祭カウンセラー)や消費生活センター(電話番号:188)に相談する

私の経験から一つ申し上げると、「感謝を伝えること」が円満解決の最大のカギです。
何世代にもわたるご縁を結んでくださったお寺への敬意を忘れなければ、多くの場合は穏やかに話を進められます。

檀家をやめた後の供養はどうする?新しい選択肢を紹介

永代供養墓・樹木葬・納骨堂という選択肢

檀家をやめた後、ご遺骨はどこに納めるのか。
これは多くの方が不安に感じるところです。

現在、檀家にならなくても利用できる供養の選択肢は数多くあります。
中でも人気が高いのが以下の3つです。

  • 永代供養墓
    お寺や霊園が半永久的に管理・供養してくれる。年間管理費が不要なプランも多く、後継者がいない方にも安心。
  • 樹木葬
    墓石の代わりに樹木をシンボルとする自然に近いかたちの埋葬方法。近年、特に人気が高まっている。
  • 納骨堂
    屋内型の施設で天候を問わずお参りできる。都市部に多く、アクセスの良さが魅力。

いずれも宗旨宗派不問で受け入れてくれるところがほとんどです。
檀家に入り直す必要はありません。

散骨・手元供養など多様化する供養のかたち

お墓を持たない供養の選択肢も広がっています。

海や山に遺骨を撒く散骨、ミニ骨壺や遺骨アクセサリーで故人をそばに感じる手元供養、ご自宅に小さな祈りのスペースを設ける自宅供養
どれも法律上の問題はなく、ご自身の気持ちやライフスタイルに合わせて選べます。

「菩提寺がなくなったら法事ができないのでは?」と心配される方もいますが、僧侶の手配サービスを利用すれば、お盆やお彼岸、年忌法要もきちんと執り行えます。

また最近では、遠方に住んでいてお寺に足を運ぶのが難しい方に向けたサービスも登場しています。
たとえば弊社、株式会社goennが提供する「タグル(taguru)」は、ご遺骨を送付、またはお寺がご自宅まで迎えに来てくれて、責任を持って納骨・預骨してくれるサービスです。

8万8,000円からと費用面でもハードルが低く、離檀後の供養先がまだ決まっていない方の選択肢の一つになります。

供養のかたちは、時代とともに変わっていくもの。大切なのは、故人を想う気持ちそのものです。

よくある質問(FAQ)

Q: 檀家をやめるのに住職の許可は必要ですか?

法律上、住職の許可や同意は必要ありません。
檀家関係はあくまで任意の関係です。
ただし、円満に離檀するためには住職にきちんと事情を説明し、理解を得ることが大切です。

万が一、埋葬証明書の発行を拒否された場合は、お墓のある市区町村の窓口に相談すれば対応してもらえます。

Q: 離檀料を払わないとどうなりますか?

離檀料に法的な支払い義務はないため、払わなくても法律上の問題は生じません。
ただし、長年ご供養いただいた感謝の気持ちとして、無理のない範囲でお包みするのが一般的なマナーです。相場は5万〜20万円程度です。

Q: 墓じまいと離檀は同じことですか?

厳密には異なります。
墓じまいはお墓の撤去・原状回復のこと、離檀は菩提寺との檀家関係を解消すること。
多くの場合セットで行いますが、墓じまいだけして檀家関係を続けるケースや、お墓はそのままで離檀するケースもあります。

Q: 檀家をやめた後、法事やお葬式はどうすればいいですか?

菩提寺がなくても、僧侶手配サービスを利用すれば法事やお葬式は問題なく行えます。
永代供養墓や納骨堂を運営する寺院に法要を依頼することも可能です。
檀家をやめても、故人を供養する方法はたくさんあります。

Q: 遠方に住んでいて直接お寺に行けない場合はどうすればいいですか?

まずは電話やお手紙で事情を伝え、可能であれば一度は直接お会いして感謝をお伝えすることをおすすめします。
どうしても難しい場合は、丁寧なお手紙と離檀料を郵送する方法もあります。
行政手続きも郵送対応が可能な自治体があります。

Q: 離檀にはどのくらいの期間がかかりますか?

親族の合意形成から改葬完了まで、一般的に2〜6か月程度が目安です。
行政手続き自体は数週間で完了しますが、親族への相談、新しい納骨先の選定、菩提寺との話し合いに時間がかかることが多いです。
余裕を持ったスケジュールで進めましょう。

まとめ

檀家をやめるという選択は、決してご先祖をないがしろにすることではありません。
ライフスタイルや家族のかたちが変化する中で、ご自身やご家族にとって最善の供養を選ぶことは、むしろ故人への思いやりの表れです。

この記事の要点を振り返ります。

  • 離檀は菩提寺との檀家関係を解消すること。法的義務ではなく任意の関係
  • 手順は8ステップ。まずは親族の合意形成から
  • 離檀料の相場は5万〜20万円。法的な支払い義務はない
  • トラブル回避の最大のカギは、感謝の気持ちを伝えること
  • 離檀後も永代供養墓、樹木葬、納骨堂など多くの選択肢がある

大切なのは、感謝の気持ちを忘れないこと。親族とよく話し合うこと。そして、無理のないペースで一つずつ進めていくこと。

もし不安なことがあれば、葬祭カウンセラーや専門家に遠慮なくご相談ください。
あなたとご家族にとって、最善の「おまいり」のかたちがきっと見つかります。

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